「intersolar Europe 2012」が2012年6月13日から15日の3日間、ドイツ・ミュンヘンで開催され、
当社も出展しましたので、展示会の様子などをレポートします。
まず、出展企業は世界49ヶ国から1,909社、来場者は160ヶ国から約6万6千人と、盛況を呈していました。
会場のメッセ・ミュンヘン・インターナショナルの屋内展示場の全17ホール!!(180,000㎡)を使っての開催で、
全て見てまわるにはとても1日では足りない程の規模でした。
その中でも、やはり中国企業のブースが目立ち、すれ違うアジア人はほとんど中国人ではないかと思うくらい、
中国の勢いを肌で感じることとなりました。
また、環境ビジネス最先端国・ドイツが会場ということで、他の国で新たにソーラービジネスを
始めようとされる方々が、何か良いものは、と探している姿も多く見かけました。
会場の雰囲気は、日本の展示会のイメージとは異なり、見本市というよりは「商談の場」という色合いが濃く
大多数のブースは展示品や資料は控えめに、テーブルと椅子を置いた商談スペースが半分以上を占めていていました。
ブース担当者も事前の訪問予約で埋まっていて忙しいという印象で、
日本のように様々なブースを見学しながら製品について説明をしてもらうという雰囲気ではありませんでした。
今回当社は、本見本市へ6年ぶりの出展となりました。
6年前の見本市はミュンヘンではなく、同じくドイツの古都・フライブルクでの開催でしたが、
太陽光産業の中心がミュンヘンに移ったというわけではなく、単に参加企業が増え、
フライブルク会場では手狭となっただけとのことでした。
環境都市として有名なフライブルクには欧州最大の応用研究機関・Fraunhoferがあり、
太陽光発電関連の多くの企業が集積しています。
Fraunhoferの権威、影響力はかなり大きいようで、ブースにも多くの来場者が訪れ、
忙しそうに動くスタッフの方々が印象的でした。
どの企業もこぞってFraunhoferにコンタクトをとろうとするそうです。
都市計画を進める際も<都市計画局と建築家などが全体をシステムとして進めていくのが通常ということで、
そういう部分でもFraunfoferの影響力は強いようでした。
Fraunhoferで「スマートシティ」を担当されている方とお話しする機会がありましたが、
「スマートグリッド」という技術的な観点ではなく、建物やインフラなど総合的な街づくりという意味の
「スマートシティ」という視点で取り組まれているとのことでした。
ここでも、Franuhoferが発電量を予測して電力をマネージメントすることや、
故障診断などの研究を行っているとのことでした。
当社が取り組んでいるモニタリングのフィールドでは、
やはりWebやスマートフォンの需要が高まっているようでした。
またドイツでは故障監視も普及していましたが、スペインやフランス、イタリアといった国では、
規模が小さいためかまだ少ないということでした。
ドイツは既に成熟したマーケットという印象でしたが、スイス、ルーマニア、ギリシャなどの国は、
まだこれからという印象を受けました。
FITの買取価格の下落や安価な中国製品の流入(3kWで30万~50万程度)などの影響で
ドイツ国内のメーカーは厳しい状況のようですが、ドイツのPV市場自体はまだ伸びると
多くの方が予測されていました。
今回のレポートはこの辺で。
次回は、当社のオフィスがあるフライブルクのレポートをします。お楽しみに。